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＜特徴的な飾り羽＞
鮮やかな羽の色は色素によるものではなく、構造色によるものです。基礎となる色は茶色で、光を乱反射する表面形状をもつ角質と、その内部に含まれるメラニン色素の粒によって、シャボン玉のような実在しない色を見せます。

オスの飾り羽は全部で150枚あり、全長1.5メートルに及びます。尾羽のように見えますが、尾羽の付け根の上側を覆う羽が変化したもので、メスにアピールするための羽です。褐色をした実際の尾羽はその下にあり、繁殖期が終わって上尾筒が脱落した後やディスプレイ中などに観察できます。尾羽の付け根には油脂腺があり、そこに分泌される油を嘴で使って羽毛の手入れを行います。

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＜クジャクと人間の歴史と文化＞

1. 古代から続くクジャクと人間の関わり
クジャクは、4000年前から人間によって飼育されており、貴重な鳥として扱われてきました。また、美しい羽根は、装飾品や工芸品に広く利用されています。そして、毒蛇やサソリなどの毒虫を攻撃する習性から、邪気を払う象徴として仏教に取り入れられました。

2. 神話や伝説に登場するクジャク
ヒンドゥー教では、クジャクはスカンダという神の乗り物であり、インドの国鳥にもなっています。ギリシア神話では、クジャクは女神ヘーラーの飼い鳥とされ、上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスから取った目玉そのものであるという説があります。

3. 日本におけるクジャク
日本書紀によると、推古天皇6年（598年）に新羅からクジャクが贈呈されたという記述があります。江戸時代には、大阪に孔雀を見ながら茶が飲める茶店があり、「孔雀茶屋」と呼ばれていました。また、吉原遊廓の近くに孔雀長屋と呼ばれる長屋がありました。謂れは諸説ありますが、孔雀のように美しい吉原の灯りがよく見える長屋だったのではないかと言われています。その他、日本における麻雀牌の一索は、大半の場合孔雀の絵柄になっています。