＜サイの皮膚は最強の鎧＞
皮膚は非常に分厚く硬質で、1.5 - 5.0cmの厚みを持ち、格子構造になったコラーゲンが層をなしている。皮膚はあらゆる動物の中でも最硬といわれ、肉食獣の爪や牙を容易には通さない。


＜サイの角は皮膚？＞
サイの角は、ウシやシカと違って、皮膚と毛が変化したもので、芯になる骨はまったくありません。サイの角は、爪や髪の毛と似たケラチンというタンパク質の繊維が固まり、何層にも積み重なったものです(皮角)。1か月でおよそ5mm伸びるという報告もあります。一生伸び続け、最大161cmになった記録があります。

※参考サイト：静岡市立日本平動物園HP


＜サイ科の衰退＞
かつてサイ科の属する奇蹄目は、始新世から漸新世にかけて（約5,600万年前～約2,300万年前）繁栄し、240属と多様性を誇り、ほぼ全ての地域に分布していました。しかし中新世以降は地球の寒冷化によって多くの種が絶滅し、またウシ亜目などの反芻類の進化に押されて衰退していったと考えられています。